ご覧いただきありがとうございます。
福岡を中心にLGBT(すべての性的マイノリティを含む)と性の多様性について啓発活動を行っているトランスジェンダーFTMの明楽です。
本日3月9日は「明楽」の誕生日。
そう、改名の許可が下りた日です。
過去のブログで自分の歳を完全に勘違いしてましたがw
(➡明楽10歳の誕生日)
名前って自分自身を表すものであり、アイデンティティへの影響は大きいですよね。
名前占いもあるし、実際に名前を変えることで運気がまったく変わる例も聞きます。
生きていく上でとても大切な名前。
トランスジェンダーにとっても名前問題はよく取り上げられますし、当事者にとっては悩みになる方も多いです。
私自身旧名は誰がみても女の子と認識される名前でしたので、性自認が確立してからはとても苦しみました。
今回は名前を変えたいと思ったときの、まずやるべきことと手順をお知らせします。
改名までの方法
通称名での実績をつくる
自分が今後使用したい名前が決まったら、その名前で普段生活していることを証明するための証拠を揃えます。
私は学生のときに名前の変更をしているので、そのとき集めたものは下記です。
・年賀状
・手紙(消印があるもの)
・通称名でネット注文した納品書
とにかくたくさんの人に通称名での年賀状と手紙を書いてもらって1年で100枚くらい集めました。
でも実際提出で受け取られたのは一番古いのと直近の2枚だけ(笑)
使用期間は私は1年半くらいでしたが、5年以上あるものが望ましいようです。
公共料金の明細などは信憑性もあって有効性が高いようです。
他、SNSやメールなどもよいみたいですね。
診断書を取得する
病院から性同一性障害の診断書をもらえていると申請が通りやすくなります。
診断書なしでももしかしたら通るかもしれませんが、私の周りではいません。
もしいらっしゃったら教えてもらえたら嬉しいです。
私は診断書をもらうまでにガイドラインに沿って約1年半大学病院の精神科に通いました。
今ではジェンダークリニックなどでも診断書を出してくれるところがあり、期間も早いところは1日~数か月、と施設によって異なります。
友人の井上健斗が運営しているG-pitが詳しい情報を提供してくれるので、必要な方はぜひ問い合わせしてみてください。
必要書類を揃える
必要書類を下記にまとめました。
- 申立書 ➡ 家庭裁判所のHPからダウンロード/印刷できます
- 申立人の戸籍謄本 ➡ 発行から3ヶ月以内
- 収入印紙800円分
- 郵便切手(返信封筒用)
- 性同一性障害の診断書
- 通称名の実績証拠(手紙など)
申立書を記入する
申し立ては15歳以上か15歳未満かで異なります。
15歳以上であれば自分で申し立てが可能ですが、未満であれば保護者などの同意が必要です。
申し立て事由
家庭裁判所へ提出する「名の変更許可の申立書」には、下記の理由が挙げられています。
1.奇妙な名である
2.むずかしくて正確に読まれない
3.同姓同名者がいて不便である
4.異性とまぎらわしい
5.外国人とまぎらわしい
6.神官・僧侶となった(やめた)
7.通称として永年使用した
8.その他
私が申し立てを行ったときは、その他を選択して性同一性障害であることを書きました。
1の奇妙な名っていったいどんなんだろうと当初考えたものですw
家庭裁判所へ提出する
住民票を置いている管轄の家庭裁判所へ必要書類を提出します。
それから家庭裁判所から連絡があり、面談を1度だけ実施しました。
その後郵送で通知が送られてきて、そこには「許可」の文字。
感動とかする間もなく、あっけなく完了した印象です。
かかった期間は家庭裁判所へ書類を提出してから1か月~1か月半くらいだった記憶。
もちろんこれは私の経験ではありますが、多くの友達が改名はスムーズにいっています。
改名は身体の治療をしていなくてもすることができるので、名前だけでも先に変えたい人は早いうちから通称名の実績をつくることをおすすめします。
名前はあなたを表すもの。
あなた自身を規定するものです。
どんな自分になりたいか、しっかり考えた上で決めるといいですね。